都市ガスとプロパンガスの違い|料金・供給・機器の確認

都市ガスとプロパンガス(LPガス)は、供給方式、主な成分、1m³あたりの熱量、使える機器が異なります。料金は同じm³の単価だけで比べず、自宅の使用量に合う年間総額と、切り替えに必要な工事・機器費を確認しましょう。賃貸では設備や契約の確認も先に必要です。

更新日:

木のテーブルに並ぶ比較用の書類2枚と、0表示の電卓、木製の家の模型

供給方式と使える機器の違い

スマホでは表を横にスクロールできます。

契約前・引っ越し前に確認する項目
比較項目都市ガスプロパンガス(LPガス)
主な供給方法地域のガス導管を通して供給。住所と配管の状況により利用可否が変わる主に容器で配送し、設置した供給設備から使用。自宅の供給方法を契約先に確認する
主な成分メタンを主成分とするガス家庭用では主にプロパン。LPガスにはブタンなども含まれる
機器の確認「都市ガス13A」「12A・13A」など、供給ガスと適合する表示を確認「LPG」「プロパンガス用」など、供給ガスと適合する表示を確認
切り替えの前提導管の引き込み、宅地内配管、機器の調整・交換が必要な場合がある販売店の変更でも、設備の所有者、貸与契約、撤去費などを確認する

コンロや給湯器の銘板に書かれたガス種と、新居・切り替え先の供給ガスを照合してください。異なるガス種の機器は、そのまま接続して使えません。部品交換で対応できるか、機器の交換が必要かは、ガス会社やメーカーに型番を伝えて確認します。

同じ10m³でも、使える熱の量は同じではない

東京ガスネットワークの13Aは、1m³あたりの標準熱量が45MJです(0℃、101.325kPa)。同社はプロパンガスの参考熱量を約100MJとしています。この組合せでは、1m³あたりの熱量は約2.2倍違います。

熱量だけをそろえると、プロパンガス10m³に対応する都市ガス13Aの量は、10×約100÷45≒22.2m³です。都市ガスとLPガスを、どちらも10m³使う前提で単価だけ比較すると、同じ熱量での比較にはなりません。

この換算は上記熱量を使った概算です。供給ガスの組成、機器効率、生活の使い方で実際の使用量は変わります。見積もりでは、自宅の過去の使用量と切り替え先の換算条件を伝え、適用される料金区分も確認しましょう。

LPガスの請求は3区分。新規契約と既存契約で条件が違う

2025年4月2日から、LPガスの請求は基本料金・従量料金・設備料金に分けて通知するルールが施行されています。設備費用の計上禁止には契約時期による違いがあります。

スマホでは表を横にスクロールできます。

経済産業省の2025年4月2日施行案内に基づく適用範囲
ルール適用される契約請求書・契約で見るところ
3区分に分けて通知新規契約・既存契約の両方基本・従量・設備の内訳が分かるか
ガス消費と無関係な設備費用の計上禁止2025年4月2日以降に締結される新規のLPガス販売契約電気エアコン、インターホン、Wi-Fi機器などの費用をLPガス料金に含めていないか
賃貸住宅のガス器具等の消費設備費用の計上禁止同日以降に締結される新規のLPガス販売契約賃貸では、ガス器具等の消費設備費用もLPガス料金として請求されていないか

既存契約の設備料金が表示されたというだけで、すべて違反になったり、必ず無料になったりするわけではありません。契約日、費用の対象、算定方法を販売店に確認してください。入居前には、管理会社などからLPガスの料金表・設備の契約条件を取り寄せ、入居後の負担を把握しておきましょう。

安いかどうかは、年間料金と初期費用で判断する

  1. 今の12か月分をそろえる。請求額と使用量、料金プラン、設備料金を確認します。給湯量が変わる夏と冬を含め、1か月の請求だけで年間負担を決めないようにします。
  2. 候補の料金表で各月を試算する。基本料金、使用量に応じた料金区分、従量単価、原料費調整などの適用条件を確認します。税込・税抜をそろえ、割引終了後の料金も含めて比較します。
  3. 工事・機器・終了時の費用を加える。導管の引き込み、宅地内配管、機器の部品交換または購入、撤去・解約、貸与設備の精算など、必要な費用を見積書で確認します。
  4. 住む予定の期間で合計する。初期費用とその期間のガス料金を合わせ、今の契約を続ける場合と比べます。料金が変わる可能性も含め、差が小さいときは費用条件をもう一度確認しましょう。

料金表の基準単価と調整後の単価を見分けるには、ガス料金の計算と請求明細の読み方で、原料費調整や内訳の確認手順を確かめられます。

例えば、追加の初期費用が税込12万円、見積もり上の年間料金差が税込2万4千円と仮定すると、12万円÷2万4千円=5年です。料金差が一定の場合でも、初期費用を取り戻すには5年かかります。同じ仮定で3年住むなら、料金差の合計は7万2千円で初期費用12万円を下回ります。別の維持費があれば加算し、料金差が縮小すれば期間も長くなります。

賃貸のLPガス供給会社の変更や配管工事は、先に管理会社・所有者へ設備と契約を確認してください。料金が安いという案内だけで、工事や機器変更を自己判断で進めないようにしましょう。

自宅を都市ガスへ切り替えたい場合は、切り替えの手順と見積書の確認点へ進んでください。供給可否の問い合わせ、機器対応、LPガス解約と開栓の日程を確かめられます。

災害への強さは、ガス種だけで決めない

供給設備の被害、道路や配送の状況、配管の安全確認などで復旧条件は変わります。LPガスなら必ず使い続けられる、都市ガスなら必ず使えないという判断はできません。

LPガスの給湯器や暖房でも、100Vの電源が必要な機器は停電中に使えません。停電中は換気扇も動かないため、ガス器具を使える場合でも換気を確保してください。十分に換気できないときは使用せず、機器の取扱説明書と供給会社の案内を確認します。

料金・機器・供給の確認に役立つ公式情報

情報確認日:2026年10月14日。LPガスの契約条件は経済産業省の施行案内と資源エネルギー庁の現行案内を確認してください。

自宅のガス代を見直す次の確認