オール電化の仕組み|エコキュート・IH・料金プランの関係

オール電化は、ガスや灯油を使っていた給湯・調理・暖房を電気設備へ置き換える考え方です。ひとつの製品名ではなく、複数設備と電気契約を組み合わせた住宅の方式を指します。

How It Works

「電気で作る熱」でも効率は同じではない

エコキュートやエアコンは空気中の熱を移動させるヒートポンプ式。電気温水器や電気ヒーターは電気を直接熱に変える方式です。

電気が設備へ届く流れ

  1. 電力会社から届く電気を、分電盤で各回路へ分けます。
  2. IHや給湯器など大容量機器には、機種に合う200V専用回路を使います。
  3. エコキュートはヒートポンプユニットで空気の熱を集め、圧縮して高温にし、貯湯タンクへお湯を蓄えます。
  4. IHはコイルの磁力線によって鍋底に渦電流を生じさせ、鍋そのものを発熱させます。
  5. 太陽光がある場合は、発電した電気を家電や対応する給湯運転へ回し、余りを売電または蓄電します。

設備ごとに異なる加熱方式

設備原理使い方のポイント
エコキュート空気熱+電気のヒートポンプ効率は外気温、沸き上げ温度、使用量で変化
電気温水器電熱ヒーター構造は比較的単純だが消費電力量が大きくなりやすい
IH電磁誘導で鍋を加熱鍋の材質・底形状と機種の対応を確認
エアコン空気熱を移動するヒートポンプ断熱、設定温度、外気温で効率が変化
電熱暖房電気を直接熱に変換長時間・広範囲の暖房では消費量に注意

貯湯式給湯と料金プランの関係

エコキュートや電気温水器は、単価の低い時間にまとめて沸かし、タンクから給湯する設計が一般的です。しかし、すべての料金プランで夜間が安いわけではありません。湯切れによる昼間の沸き増しや、夜間割安プランの高い昼間単価も総額へ影響します。

太陽光発電がある家庭では、天気予報や発電量に合わせて昼間へ沸き上げを移す対応機種もあります。国の2026年補助制度も、インターネット接続による昼間シフト機能などを対象要件に含めています。

工事で確認する4点

  • 受電・分電盤:契約容量、主幹ブレーカー、200V回路、アース工事が機器仕様を満たすか。
  • 給湯器の設置:タンク満水時の重量に耐える基礎、搬入経路、排水、配管凍結対策があるか。
  • ヒートポンプユニット:吸排気を妨げず、寝室や隣家に運転音が届きにくい場所か。
  • 停電対策:蓄電池や発電機があっても、どの回路・最大出力・何時間を支えられるか。

仕組みから分かる節電の優先順位

まず給湯の沸き上げロスと湯切れを減らし、次に断熱と冷暖房効率を整えます。IHだけを替えても、給湯や空調の使用量が大きければ家全体の削減効果は限定的です。「機器の定格消費電力」だけでなく、年間消費電力量と実際の運転時間で比べましょう。

公的情報・確認先

設備仕様は機種ごとに異なります。最終判断は仕様書、施工説明書、電力会社の契約条件で確認してください。

設備別に詳しく確認